アセンディングセットとは40kg→45kg→50kgのように重量を上げながらセットを組むことです。
今日はダラダラしたトレーニングやっちゃったな
なんとなくトレーニングをしてしまって追い込めないという人はぜひアセンディングセットを試してみてください。一流のボディ―ビルダーもパワーリフターも取り入れている効果的な手法ですよ!
- アセンディングセットってなに?
- アセンディングセットの効果
- アセンディングセットをおすすめしている人
筋トレのアセンディングセットとは?
徐々に重くするセットの組み方
アセンディングセットとは複数セットを行うときに徐々に重くなるように重量設定することです。1セットずつ重くしていくこともあれば2セットずつで重くしていくような場合もあります。
例① | 例② | |
---|---|---|
セット1 | 40.0kg | 40.0kg |
セット2 | 42.5kg | 40.0kg |
セット3 | 45.0kg | 45.0kg |
セット4 | 47.5kg | 45.0kg |
セット5 | 50.0kg | 50.0kg |
【参考】
アセンディングセットでベンチプレスの練習メニューを作成してくれるツールを作成しました。
反対はディセンディングセット
アセンディングセットとは逆に、だんだんと重量を下げていくセットの組み方をディセンディングセットといいます。これらも含めてセットの組み方には以下の4つがあります。
- ストレートセット
- ピラミッドセット
- アセンディングセット
- ディセンディングセット
グラフで表すと以下のようになります。
セット名 | 特徴 |
---|---|
ストレート | 同じ重さ |
ピラミッド | 真ん中が重い |
アセンディング | 徐々に重くなる |
ディセンディング | 徐々に軽くなる |
【参考】
- 531プログラム (>>>解説記事)
アセンディングセットの2つのやり方
アセンディングで重量を組む場合、回数設定には以下の2パターンがあります。
- だんだんと減らしていく
- 1つの固定する
回数をだんだん少なくする場合
各セットの1RM相当重量をキープしながらメニューを組むパターンです。筋肥大を狙っている方はこちらがおすすめです。1セット目を8~10回で初めて最終セットを4~5回で終わるようなイメージです。
セット | 重さ | 回数 |
---|---|---|
1 | 50.0kg | 10回 |
2 | 52.5kg | 8回 |
3 | 55.0kg | 6回 |
4 | 57.5kg | 4回 |
回数を変えない場合
3RMや5RMを強くしていくという考え方の場合は回数を変えません。パワーリフティングなど強さを目的とする場合は回数を変えないやり方をとるとよいでしょう。
以下のような考え方です。RPEも考慮して重量設定するとうまくいきやすいです。
- +5kgのストレートセットは組めない
- 重さ慣れもしたいので、間のストレートセットを組むよりはアセンディングセットがよい。
これで基本はバッチリだね!
おさらい
- アセンディングセットとは徐々に重くなるようにセットを組むこと
- 他にもいろんなセットの組み方があるけど、黙ってアセンディングセット!
\ トレーニングベルトの選び方は? /
筋トレのアセンディングセットの効果/メリット
アセンディングセットのメリットはとにかく甘えにくく、追い込みやすい点にあります。以下の4つの例で紹介します。
- 甘えた気持ちの発見器になる
- 力を使い切りやすい
- 限界に挑戦するチャンスが多い
- 怪我をしにくい
- 人によってはストレートセットを4セット以上やると何セット目か分からなくなるというデメリットもあります。
甘えた気持ちの発見器である
1セット目は40kg×10回にしよう!
ー実際にやってみての感想ー
10回余裕でした!
甘えた重量設定は無効です。1セット目からやり直し♪
限界ギリギリじゃない場合は1セット目にカウントしない作戦を使うことで確実に追い込める重量設定ができます。
1セット目 | ギリギリ10回できる重量 |
2セット目 | +2.5kgして限界まで |
3セット目 | +2.5kgして限界まで |
4セット目 | +2.5kgして限界まで |
力を使い切りやすい
アセンディングセットは他のセットの組み方より追い込みやすいと言えます。少し現実世界とは違いますが、イメージを掴んでください。
- ライフは全部で100
- 1repごとにライフが減っていく
- 4セットで綺麗に使い切りたい
ストレートセットの場合、最初に軽い重量設定をしてしまうと、追い込みきれないということが多々あります。一方で、アセンディングセットは重量を上げていく特徴のおかげで自分の限界ギリギリまで力を使い切る習慣が付きやすいです。
【参考】
特に初心者ほど自分の限界回数を甘く見積もってしまうという研究結果もあるようです。
頻繁にMAX挑戦できる
調子がよくて、記録を更新できてしまうパターンをいくつか書いてみました。
予定 | 更新① | 更新② | |
---|---|---|---|
1 | 52.5kg×8 | 52.5kg×8 | 52.5kg×9 |
2 | 55.0kg×6 | 55.0kg×6 | 55.0×7 (7RM更新) |
3 | 57.5kg×4 | 57.5kg×5 (5RM更新) | 57.5kg×4 |
アセンディングセットは5repMAXや3repMAXなどセットごとに記録更新を狙いやすく、最後まで高いモチベーションが持続しやすいのも利点です。
怪我をしにくい
アセンディングセットでは最後のセットで最も重いセットが来ます。そのため以下のような理由から怪我をしにくいと言えます。
- 最も体が温まってからセットに臨める
- それまでのセットでその日の調子を判断して調整しやすい
\ 体のケアには以下がおすすめ! /
筋肥大にもパワーリフティングにもアセンディングセット
アセンディングセット中心でメニューを組まれている方を紹介します。
横川尚隆さん (筋肥大)
ボディービルの日本チャンピオンの横川尚隆さんはアセンディングセットでメニューを組んでいます。最近はよくテレビ番組に出演されているので知っている方も多いと思います。
経歴
オールジャパンメンズフィジーク172cm以下級で優勝
JBBF 日本ジュニアボディビル選手権で優勝
JBBF 東京ボディビル選手権で優勝
JBBF 日本ボディビル選手権で優勝
参考動画
その他の活躍
2022年1月より横川くんの筋肉ちゃんねるというYoutubeチャンネルを始めており、登録者 16.2万人です。(2023/2/12)
監修しているプロテイン「The Build」がドン・キホーテなどで販売されています。
牛山恭太さん (パワーリフティング)
BIG3の総重量を競うパワーリフティングという競技の日本記録保持者である牛山恭太さんもアセンディングセットを推奨しています。
経歴
BIG3 Total 567.5kg
BIG3 Total 622.5kg
マッスルゲート札幌大会70kg以下級で優勝
BIG3 Total 712.5kgで日本記録を更新した
- JCPはジャパンクラシックパワーリフティングのこと
参考動画
その他の活躍
2020年2月よりパワーチューブというYoutubeチャンネルを始めており、登録者 5.14万人です。(2023/2/12)
現在、パワーチューブのアパレルが好評発売中。また、パワーチューブのウッシーさん、NAOTOさん、KAKOさんの3人は2022とちぎ国体に出場しました。
筋肥大にもパワーリフティングにも有効
ボディービルの日本王者もパワーリフティングの日本王者もやっているということはアセンディングセットはデカくなるのにも強くなるのにも有効な手段ということですね。
- もちろん他にもたくさんの要素があります。
ちょっと興味が湧いてきたかな?
【参考】
この他にもボディビルダーの山本義徳さんも自身のYoutubeチャンネルでアセンディングセットのやり方を紹介されています。それぞれ言っていることが微妙に異なるので自分に合った方法を見つけましょう。
\ 食いしばりから歯を守ろう /
効果的にアセンディングセットをやるには?
確実にトレーニング記録を残す
上手にアセンディングセットをやるためにはトレーニングの記録を確実に残しましょう!
- メモ帳
- アプリ
- エクセル など
以下はトレーニング記録の参考例です。「次回は107.5kg×3repを成功させる」みたいにトレーニング前にその日の目標を確認してからを始めましょう。
2回前 | 1回前 | 今回 |
---|---|---|
90kg×5 92.5kg×5 95kg×5 97.5kg×5 100kg×5 | 95kg×3 97.5kg×3 100kg×3 102.5kg×3 105kg×3 | 92.5kg×5 95kg×5 97.5kg×5 100kg×5 102.5kg×5 |
rep MAXの重量を把握しておく
各種目/rep数ごとにMAX重量を把握しておくことで、自分の成長も確認しやすいですし、重さも伸ばしていきやすいです。例えば以下のようにバリエーションを持つと15種類の自己ベストがあることになります。
- スクワット (1~5rep MAX)
- ベンチプレス (1~5rep MAX)
- デッドリフト (1~5rep MAX)
インターバルは普段と同じでOK
基本的にアセンディングセットであってもインターバルの考え方は変えなくて大丈夫です。2~3分を目安に行いましょう。回数キープのアセンディングセットの場合は序盤は余裕があるので少し短めにしてもよいでしょう。
まとめ
アセンディングセットについて紹介しました。
- アセンディングセットとは徐々に重量を上げていくセットの組み方
- アセンディングセットはとにかく甘えを許さない
- 強くなりたいならアセンディングセット
- ボディービルの日本王者もパワーリフティングの日本王者もやっている
- 上手にやるならトレーニング記録をつける
いろいろ言ってきましたが、私が言いたいのは以下に尽きます。(自分に対する戒めでもあります)
つよくなりましょう。