

残念ながらそういう場合もあると思います。
そこで、本記事ではBIG3をスミスマシンでやるメリットとデメリットを紹介します。
本記事で分かること
- そもそもスミスマシンとは?
- スミスマシンでやるメリット
- スミスマシンでやるデメリット
- スミスマシンが斜めの場合の向き
悪いことばかりでもありませんので、メリットを意識しながら継続していきましょう!
始めにそもそもスミスマシンとは?という説明をしていますので、メリットから読みたい人は読み飛ばしてください。
スミスマシンとは
スミスマシンとはバーベルがレールに固定されており、定まった軌道で上下移動するマシンのことです。

軌道に関しては垂直なものや若干斜めになっているものがあります。
パワーラックがないジムでもスミスマシンは置いてあることが多く、安全性が高いので初心者向けのパーソナルジム等でもよく用いられます。
名前の由来は?
開発に関わったアメリカ出身のRudy Smithさんの名前が付けられています。
以下の順番で紹介していきます。
- メリット・デメリット
- 斜めの場合はどちら向きでやるか

スミスマシンのメリット・デメリット
以下の5つのポイントに着目して説明していきます。
- 効かせやすさ
- 追い込みやすさ
- 使う筋肉の量
- 軌道
- バーの重さ
パワーラックとの比較
まずはざっくりとした比較からしていきます。
優劣が付くところ

- 対象筋のみに効かせやすいのはスミスマシン
- 1人でも追い込みやすいのはスミスマシン
- 使う筋肉の量が多いのはフリーウエイト
スクワットに関してスミスマシンとフリーウエイトでは筋肉の動員に43%の差があったという報告もあります。*
器具の違い
スミスマシン | パワーラック | |
---|---|---|
④軌道 | 固定 | 自由 |
➄バーの重さ | 7kg~13kg | 20kg |
こうした前提を踏まえてもう少し具体的に説明していきます。
効かせやすさ/使う筋肉の量
スミスマシンは軌道が固定されているため、確実に狙った位置にバーを下げることができます。そのため、同じところに負荷を与え続けることができます。
メリット
・他の支える筋肉を使わないため集中して対象筋を鍛えやすい。
デメリット
・動員される筋肉量は少なくなるため、体を支える筋肉が育たない。

例) ベンチプレスの場合
フリーウエイトのベンチプレスの場合、バーベルを下げる位置が上下にズレてしまうことがあります。

スミスマシンの場合は毎回、同じところに落とすことができます。

追い込みやすさ
スミスマシンはフリーウエイトのラックとは違いバーベルを引っかけられる場所が一定間隔でついています。
そのため上がらなくなった場合も低い位置に固定することができます。

メリット
・好きな位置にバーベルが固定できるので、補助する人がいなくても安全にトレーニングできる。
デメリット
・固定する際や、外す際に手首をひねってバーベルを回転させる必要があり、グリップが難しいことがある。

軸が固定されている①
軸が固定されているということは体とバーの距離を常に一定に保てるということです。
メリット
・体とバーベルの距離を一定に保ちやすく、フォームが安定していないときでも扱いやすい。
デメリット
・誤った位置で行うと、関節等を痛める可能性がある。
例) デッドリフトの場合
この動画が非常に分かりやすいので、ご覧ください。
デッドリフトにおいてはバーを体の近くに置いたまま、可能な限り真上に持ち上げます。
バーベルを体の近くに置いたまま初動は脚の力で持ち上げるという感覚を掴むのに軌道が定まったスミスマシンが活用できます。
軸が固定されている②
軸が固定されているということは、バーが回転しないということでもあります。
メリット
・体の左右差を矯正していくことができる。
デメリット
・捻りを加えた運動などはできない
(BIG3を行う上でのデメリットではない)
例) スクワットの場合
スクワットをするうえで、体の軸は回転してしまうということを意識するのはとても重要です。

- 背中の面を真っすぐ保てているか
(左右どちらかの肩 or 膝が前に出ていないか) - 肩や骨盤を真っすぐ保てているか
(左右どちらかの肩 or 骨盤が下がっていないか)

股関節のストレッチ等も取り入れながらフリーウエイトでも左右対称にできるように矯正していくとよいでしょう。

ベンチプレスの左右差が気になる方は以下の記事も参考にしてください。
参考
バーベルの重さ
スミスマシンのバーベルはだいたい7~13kgです。
メリット
・女性や初心者でも無理なくトレーニングできる
(20kgのバーだけでも重すぎる場合)
デメリット
・合計重量が中途半端になってしまい、キリのいい数字でトレーニングできない。

ジムによっては軽いバーベルが置いてある場合もありますので、必要な場合は探してみましょう。

ここまでのおさらいです。
メリット
- 対象筋を鍛えやすい
- 1人でも追い込みやすい
- 左右差の矯正に使える
- 20kgのバーが重すぎるときに使える
デメリット
- 体を支える筋肉が育ちにくい
- ラックが難しい
- セッティングによっては関節に負担がかかる
- 重さが中途半端になる
スミスマシンが斜めの場合の向き
冒頭に述べたようにスミスマシンは軌道がまっすぐのものと斜めのものが存在します。

斜めになっている場合にBIG3はどっち向きでやるのがよいのかを紹介します。
まとめると以下のような感じです。

ベンチプレス
ベンチプレスでは下げたときにバーベルがお腹寄りになる向きよいでしょう。肩の動きとして肘を下げるときは自然と手が下がるからです。

フリーウエイトのベンチプレスでも少し弧を描くイメージで下げるのがよいとされています。

デッドリフト
デッドリフトでは上げたときにバーベルが背中寄りにくる向きがよいでしょう。

最終的にはロックアウトといって脊柱起立筋や大殿筋など背中側の筋肉を収縮させることになるので若干後傾になりやすいためです。

スクワット
スミスマシンを使ったスクワットに関してはどちらも正解となり得ます。ここについては人によって意見が分かれる部分かと思います。
下げたときに前に出る方向
この場合は、Start位置よりも少し前に足を置き、Finish付近での足裏とバーベルの位置関係を揃えることを意識してやるとよいでしょう。

比較的、通常のスクワットに近いイメージでやれると思います。
下げたときに後ろに出る方向
こちらの方法については女性が多くやっているイメージです。参考にパーソナルトレーナーの田上舞子さんの動画を載せておきます。
こちらについてはスミスマシンでないと成り立たないフォームなので、取り入れてみるとよいでしょう。ハックスクワットのマシンなどもこの軌道になっています。

まとめ
BIG3をスミスマシンでやる方向けに以下を紹介しました。
本記事のおさらい
メリット
- 対象筋を鍛えやすい
- 1人でも追い込みやすい
- 左右差の矯正に使える
- 20kgのバーが重すぎるときに使える
デメリット
- 体を支える筋肉が育ちにくい
- ラックが難しい
- セッティングによっては関節に負担がかかる
- 重さが中途半端になる
軌道が斜めの場合

最近はパワーラックを置いてあるジムも増えてきているので、情熱が増してきたら乗り換えるというのもありかと思います。

<引用>
* A comparison of free weight squat to Smith machine squat using electromyography. : Schwanbeck, S; Chilibeck, P. D.; Binsted, G. (2009).
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