

ベンチプレスをやっているとだれもが一度は”手首の不調”を経験すると思います。
私も手首を痛めたことがあり、テーピングを巻いた上からリストラップを巻いて我慢しながらベンチプレスをやっていた時期もあります。
絶対にやめたほうがいいです(笑)
そこで、本記事ではあなたが私に続く犠牲者にならないように以下を紹介します。
本記事で分かること
- そもそもリストラップとは?
- リストラップの効果と必要性
- おすすめのリストラップ
また、”読むうえでのポイント”をお伝えしておきます。
POINT
いくつか写真を載せているのでご自身の手でも試しながら読んでみてください。

リストラップの役割は?


これの名前は “リストラップ” といいます。
よく似たものに “リストストラップ”というものがありますが別物です。

画像の上2つがラップで下2つがストラップです。ラップは巻くものでストラップはつけるものと覚えておけば忘れないと思います。
名前 | 機能 | 役割 |
---|---|---|
リストラップ | 巻く | 手首の保護 |
リストストラップ | ひっかける | 握力のサポート |
リストラップは手首に巻き付けて関節を保護するテーピングのような機能を持っています。

おさらい
- リストラップは手首を保護するもの!
- ストラップと間違えないようにしよう!
手首の保護の必要性


個人的には、早い段階から付けるのをオススメします。手首の可動域をもとにその理由を説明しますので、一緒に手を動かしながら読んでみてください。

見ての通り、手首の可動域ってかなり広いですよね。また、肘とか膝と違ってあまり曲がる方向の制限がなく自由に動きます。
重要ポイント①
「可動域が広いと安定しない」
可動域が広いということは安定しないんです。代表的な動きが “手を洗ったあとに水を切る” 動きですが、手首はめちゃくちゃ動きます。
さきほどの写真に矢印を追加してみます。

赤い丸/四角 | 赤矢印 | 黒矢印 |
---|---|---|
バーの位置●/■ | 重力の方向→ | 腕の向き→ |
手首が曲がった状態では赤線と黒線の位置や角度がズレていることが分かるかと思います。
重要ポイント②
「線の位置や角度がズレると関節に負担がかかる」
次の2パターンで手のひらを押し合ってみてください。

- 合掌で手のひらを押し合う
- 握手で手のひらを押し合う
痛いまではいかないと思いますが、2のほうが手首に負担がかかっているのを感じるはずです。腕が同じ直線上にないからです。
手首を守るためには 負担のかからない角度 でトレーニングをする必要があります。

そう言われると当然、負担のかからない角度が知りたくなるわけですが、ベンチプレス中に手首の角度を気にするのってけっこう大変ですよね。
また、絶対に手首の角度をケアできないシーンもあります。
分かりますか?

実際に比べてみましょう。
真っすぐ上げた場合

上げ方に左右差がある場合

上げ方に左右差があるとバーベルが斜めになります。
すると、バーベルから受ける力の方向が変わるので、手首の負担が増えてしまうんです。
重要ポイント③
「上げ方に左右差があると、どうしても手首に負荷がかかる」
一旦、復習しましょう。
おさらい
- 手首は可動域が広く安定性がない
- 力の向きがズレると手首の負担大
- どうしてもケアできないシーンもある

リストラップで動きを制限しましょう!
少し寄り道
ベンチプレスの左右差が生まれる原因について気になってきた方は、以下の記事も読んでみてください。
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リストラップの効果
リストラップを付けたときの可動域と付けていないときの可動域を並べてみました。


角度が規制できるということは手首の負荷が特に大きくなる領域まで曲がりにくいということです。

私の場合は、90kgくらいを超えたくらいから手首に違和感が出るようになりました。
バーベルが軽いうちは多少の負荷がかかっても大丈夫ですが、だんだんと負荷が蓄積され、どこかのタイミングで症状として現れるかもしれません。
たまにリストラップなしで高重量をあげている人もいますが、経験が長くて簡単にはフォームが崩れないことが前提です。
おすすめのリストラップ
リストラップの選び方
まずは以下のような観点で選ぶことをおすすめします。
- 拘束力(硬さ×長さ)
- 見た目
- 価格
拘束力(硬さ×長さ)
ラップ自体の硬さと巻き数(≒長さ)で手首がどれくらい固定されるかが決まります。高重量になればなるほど、硬いリストラップを使ったほうがよいですが、慣れないうちは柔らかめのほうが使いやすいかもしれません。
見た目
めちゃくちゃ大事です。リストラップを巻くことが習慣化してくるとセット前のルーティーンのようなものができてきます。半分、お守りのようなところもありますから、かっこいいと思うものを選ぶとよいでしょう。
価格
始めは安いものでいいと思います。高い物を手洗いするのも手間がかかるので、安い物を洗濯機で洗ってしまってボロボロになったら買い換えるくらいの気持ちでよいでしょう。
実際に私が使ったもの
実際に私が使ったものを紹介します。
以下のような情報もセットで記載しておきますので、交換頻度やどのくらいの重量から使い始めるかの参考にしてください。
- 価格
- 長さ
- 硬さ
- 当時のトレーニング歴
- 使用期間
- 自己ベスト

FERRY

価格 | 約1000円 |
---|---|
長さ | 50cm |
硬さ | 柔らかめ |
トレーニング歴 | 8か月~1年9か月 |
使用期間 | 13か月 |
自己ベスト | 90kg⇒110kg |
ベンチプレス90kgを超えたあたりから手首に違和感を覚え始めたので買いました。
初めてだったのでとりあえず安いものを選びました。洗濯を繰り返しているうちにボロボロになったので買い換えました。

Schiek

価格 | 約3000円 |
---|---|
長さ | 60cm |
硬さ | 普通 |
トレーニング歴 | 1年10か月~現在 |
使用期間 | 3年弱 |
自己ベスト | 110kg⇒117.5kg |
見た目はFERRYとよく似ているんですが、少し硬く、長いので固定力が高いです。
トレーニングをサボっていた期間があるので普通に使っていれば2年くらいで買い替えなのかなと思っています。
まとめ
ベンチプレスにおけるリストラップの効果や必要性について紹介しました。
本記事のおさらい
そもそもリストラップとは?
- 手首を保護するもの!
- ストラップとの誤用に注意!
リストラップの効果と必要性
- 手首は可動域が広く安定性がない
- 力の向きがズレると手首の負担大
- どうしてもケアできないシーンもある
- 可動域を制限することで過大な負荷を防ぐ
おすすめのリストラップ
- 拘束力、見た目、価格で選ぼう
- FERRYやSchiekがコスパがよくオススメ
初めての人は1000円のFERRYで十分だと思いますので、お試しで買ってみるのがよいと思います。それ以降はデザイン性なども気にしながらお気に入りのものを探してみてください。

怪我に気を付けながらベンチプレスを楽しみましょう!

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