【はじめに】
この記事は パワーチューブ さんの動画での発言をもとに、筆者の考えをまとめたものです。パワーチューブについて詳しく知りたい方は以下をご覧ください。
発言を参考にさせてもらった牛山恭太さんは男子66kg級でデッドリフト300kgの日本記録を持っている方です。
Youtube
日本記録を樹立した大会での試技まとめ
- BIG3 Total 525kg
- デッドリフト 210kg
- SNSにトレーニング動画を投稿中
ワイドスタンスデッドリフトの重量を伸ばすコツを学ぶ
デッドリフトはパッチン錠の感覚
まずこの記事の結論です。
デッドリフトはパッチン錠?頭おかしいの?
初めて見る式じゃ
以下のような流れで説明していきます!
起こすのではなく支持する
おしりをできるだけ高く持ってくる
たわみをとってテンションをかける
バーが勝手に浮いてくる
ワイドデッドリフトの上体は支持
まず、注目の動画はこれです。
Youtube
ナローは起こす力、ワイドは支持する力
ワイドデッドリフトでは上体を起こすのではなく支えるという感覚が正しいようです。ワイドデッドリフトではファーストプルの始めからできるだけ上体は起こしておいて、負けないように固めましょう。
【参考:起こすナローデッドリフト】
ワイドデッドリフトのお尻の位置
続いての動画はこちらです。AKIOBLOGさんのBIG3大会後の動画です。
Youtube
お尻の位置をなるべく高く
個人的にこの動画はかなりブレイクスルーになりました。お尻の位置を高くして、固めた上体をそこにはめ込むという意識が持てるようになりました。窮屈なところに無理やり押し込むイメージです。
ワイドデッドリフトの肩甲骨
肩甲骨の重要性が分かる動画です。
Youtube
バーの重さを使って肩甲骨を下げる
お尻は高く保ちつつ、肩甲骨はできるだけ下げます。このとき1番最初に紹介した「背中を支持する力」がないと背中は曲がってしまいますね。なんとなく理解が深まりつつあります。
すべてが連動すると?
この動画ではちょっと胡散臭いことを言ってます。
Youtube
バーが勝手に浮いてくるデッドリフト
全てが繋がりました!
パッチン錠です!真実はいつも1つ!
【補足】
できるだけ体のたわみをなくしててこの原理でバーを上げることをパッチン錠に例えています。
私なりに初動でバーが浮いてくるイメージをチューブを使って再現してみました。上で紹介した3つの要素が揃っているほど、チューブをより引っ張れるという感じです。
※実際、ここまで肩の位置が動くことはないのですが、イメージが伝わるように大袈裟にやっています。
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ワイドスタンスデッドリフトの重量を伸ばすコツ/フォームをイメージ
①上体/背中を固める
デッドリフト | |
---|---|
上体を固める条件 | 腹圧を高める 胸腔内圧を高める 広背筋を収縮させる |
背中は股関節と肩甲骨を繋いでいるので、間をうまく支持するためにできるだけ固まっているのが望ましいです。
②腰を高い位置にセット
デッドリフト | |
---|---|
よい条件 | 体幹に対して上方向の力を 加え続ける |
腰の位置がよくないと、強い力は出ていても、股関節で吸収してしまって、バーベルに対しては伝わらないということが起きます。
③肩甲骨を低い位置にセット
デッドリフト | |
---|---|
よい条件 | 体幹に下方向の力を加え続ける |
これも腰の位置と同様にポジションが悪いと、強い力は出ていても、肩甲骨で吸収してしまうことが考えられます。
④バーが勝手に浮いてくる
デッドリフト | |
---|---|
よい条件 | 関節の位置関係がよい 全部位に圧がかかっている |
パッチン錠を使ったことがある人は分かると思いますが、閉めるときに自然にグググっと反対側の部品が寄ってきますよね。これが自然にバーベルが浮くということに相当します。
ウッシーさんクラスだと170kgくらいまでは勝手に浮くらしいよ!
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ワイドスタンスデッドリフトを伸ばすための追加のコツ
足が開いている
実はパッチン錠の概念でうまく説明できていないことがあります。
- 足を開いているので閉じないといけない
脚は外側に力を出す
“ワイドは支持する力”と言っている動画のなかで、脚は外側に力を出すイメージと言っていました。ワイドデッドリフトにおいては斜めの力の足し合わせが真上の力を生んでいるということですね。
お尻に最も力が入っている
また、以下の動画で注目すべき発言がもう1つあります。
Youtube
お尻の力や内転筋を使って足を閉じていく(矢印を立てていく)力がめちゃくちゃ大事ってことですね。角度が立つほど、だんだんと上向きの成分が増えてきます。
股関節と肩甲骨の柔軟性が大切!
動的ストレッチの賜物
私の場合は右肩の柔軟性がかなりイマイチなので、胸襟をつりそうになりました。ウッシーさんはUGOKLでしっかりと動的ストレッチをやっているので、ここまで高いレベルで実現できているのだと思います。
UGOKL(ウゴケル)とは?
北海道にある、理学療法/コンディショニング等を専門とする施設です。ウッシーさんはよくジム前にUGOKLに行ってスムーズに動く体作りをしています。
フィジーク選手の久野さんも
ちなみにBIG3がめちゃくちゃ強いフィジーク選手の久野さんも大胸筋が攣(つ)ると言っているので、ウッシーさんと近い思想でデッドリフトをやっているのではないかと想像しています。
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ワイドスタンスデッドリフトを強くするコツを整理
デッドリフトが強くなるには?
考え方をまとめておきます。
- デッドリフトも一定以上に強くなるには筋力強化だけでは限界がある
- 身体操作をうまく行い、全身の力/連動性で上げる必要性がある
- 骨や関節にうまく負荷を乗せて垂直抗力で上げるのが大切
- 股関節と肩甲骨の柔軟性がないと競技として始まらない
- 肩甲骨の可動域に左右差があるとバーが斜めになる
BIG3を競技として考えると、やっていることは ”100m走をいかに速く走れるか” というのと近いと思うので、とにかく筋肉がある順に強いわけではないということですね。
デッドリフトのコツは人それぞれ
フィジーク選手の久野さんはそもそもデッドリフトは筋トレではないとまで言っています。また骨格によって最適なフォームがかなり異なるとも言っていました。以下の動画の考え方も非常に参考になるのでチェックしてみてください。
まとめ
パワーリフティング 66kg級の日本記録を持つウッシーさんの発言をもとにワンランク上のワイドデッドリフトをやる秘訣について考えました。
おさらい
- 背中は固める
- 腰の位置は高くする
- 肩甲骨の位置は低くする
- 全身に圧をかける
- 固まった背中をいい感じにはめ込む
- バーは自然と浮いてくる
個人的にはこれをパッチン錠の動きとして理解したので、体の柔軟性を獲得しつつ、練習に励みます。”考えて、やってみて” の繰り返しの先に成長が待ってるはずです!それでは、よいパワーライフを!
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