速筋/遅筋の調べ方!筋トレの反復可能回数で判別しよう

rep数で速筋/遅筋の割合が分かる

この記事のポイント

「1RM×80%の重量でスクワットが何回できるか」を調べることによって速筋型か遅筋型かをおおまかに推定できる。

注意点

  • どの種目でも、どの部位でも使えるわけではない
  • 個人差が大きい太ももの筋肉が評価には最適

参考文献

Elliott C.R. Hall et al. Prediction of muscle fiber composition using multiple repetition testing. Biol Sport. 2021 Jun; 38(2): 277–283.

速筋/遅筋の簡易的な調べ方

調べ方の手順

調べ方は非常に簡単で、以下の2ステップです。

  1. スクワットの1RMを測定する
  2. 1RM×80%の重量が何回できるかを試す

RM計算の考え方が分からない方は以下の記事を参考にしてください。

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重さ、回数の決め方

反復可能回数による分類

1RM×80%の重量が何回できたかによって以下のように分類されます。

5~8回速筋
9~10回中間筋
11~15回遅筋

この判別方法をRM計算式で考えると?

ポイント
計算式で考えると、1RM×80%の重量は10RM相当。中間筋タイプの人は計算式通りになるが、速筋 or 遅筋タイプの人は式から±10%程度ズレることも。

1RM×80%の重量は10RM相当

1RM×80%の重量は計算式に基づくと10RM相当です。オコナ―さんの計算式を使いました。

1RM計算 オコナ―の式
オコナ―さんの1RM計算式

日頃からRM計算通りの回数が上がるという方は中間筋タイプの可能性が高いということです。

速筋タイプや遅筋タイプの人は?

速筋型/中間型/遅筋型で1RMが同じく100kgという場合を考えます。複数RMの下降が急なのが速筋型、緩やかなのが遅筋型と言えます。

速筋タイプの人

実際の1RM:100kg
10RMから推定した1RM:90kg
⇒計算式以上の1RMが上がる

中間筋タイプの人

実際の1RM:100kg
10RMから推定した1RM:100kg
⇒計算式通りの1RMが上がる

遅筋タイプの人

実際の1RM:100kg
10RMから推定した1RM:110kg
⇒計算式以下の1RMしか上がらない

補足

速筋タイプはトレーニングのボリュームが稼ぎにくいということでもあります。トップボディビルダーでも中間筋タイプは多く存在するため、一概に速筋が有利とは言えないようです。

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なぜスクワットから速筋/遅筋のどっちかを調べる?

ポイント
スクワットで使う大腿四頭筋の外側広筋は個人差が大きいので分析しやすい。

外側広筋は最も一般的な試験部位

論文によると外側広筋は最も一般的な試験部位だそうです。また以下のように個人差が大きいので分析がしやすいと言えます。

遅筋(I型)15~85%
中間筋(IIa型)5~77%
速筋(IIx型)0~44%
外側広筋に含まれる筋繊維の割合の個人差

例えばヒラメ筋を使ってしまうと?

遅筋が多いことで知られるヒラメ筋を使ってしまうと、遅筋の割合が平均で80%あります。これだと微妙に差が出たけど優位な差かどうか判断できないということになり兼ねません。

遅筋(I型)64~100%
ヒラメ筋に含まれる遅筋繊維の個人差

筋肉の部位別に速筋/遅筋の割合が知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

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RMと速筋/遅筋の関係性を調べた論文の内容

分かりやすさを重視して少し簡略化してまとめます。統計的な部分は少し無視しています。

試験に参加した人の特徴

身体的な特徴は以下です。

集めた人30人 (男性20, 女性10)
年齢18~40歳
トレーニング経験3~18年
男性の身長175~185cm
男性の体重67~93kg
女性の身長165~175cm
女性の体重51~63kg
結果は平均±標準偏差で記載(全範囲ではなく全体の中間70%に相当)

ポイントは以下の2点です。

  • ロシアの結果であり、日本人からすると大柄な人の結果
  • トレーニング経験は最低でも3年あり、スクワットも2年以上の経験がある

論文のなかにも記載がありますが、信頼性を高めるためには数を増やしていく必要がありますし、トレーニング経験が浅い人は結果が異なってくる可能性があります。

試験内容および分析方法

試験の内容は以下の流れで行われました。

  • Step1
    スクワットの1RM測定
  • Step2
    80%重量での回数測定
  • Step3
    外側広筋から細胞を採取
  • Step4
    速筋/遅筋繊維の割合を算出

詳細は割愛しますので、興味がある方は論文を直接ご覧になってください。速筋繊維/遅筋繊維をそれぞれ染色した上で画像解析によって断面積を算出しているようです。

1RMおよび反復可能の結果

トレーニングの結果は以下です。

男性の1RM90~210kg
男性の80%での回数7~13
女性の1RM40~100kg
女性の80%での回数7~13
結果は平均±標準偏差で記載(全範囲ではなく全体の中間70%に相当)

男性の平均が155kgとなっており、ここからもそれなりのトレーニング経験がある集団だと分かります。

速筋/遅筋の割合の結果

筋繊維の結果は以下です。

男性の速筋の割合37~67%
男性の遅筋の割合36~66%
女性の速筋の割合38~58%
女性の遅筋の割合46~66%
結果は平均±標準偏差で記載(全範囲ではなく全体の中間70%に相当)

外側広筋からサンプリングしていることで30%以上の個人差が確認できています。

反復回数と筋繊維の関係は?

結果をシンプルにまとめると以下のようになります。この通りに線が引けるわけではなく、このような傾向が見られたと理解してください。

速筋割合と回数は反比例の相関 (p=0.039)
速筋の割合遅筋の割合
反復回数が5~8回57.5%42.5%
反復回数が11~15回44.4%55.6%
結果は平均値のみ

まとめ

スクワットの反復可能回数から速筋/遅筋のどちらのタイプかを簡易的に推定する方法を紹介しました。

おさらい

5~8回速筋
9~10回中間筋
11~15回遅筋
反復可能回数による分類

トレーニングメニューを組む際の参考にしてみてください。この結果で自身の筋繊維のタイプに興味が出てきた方は遺伝子検査キットを使ってみるというのもおすすめです。

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