
混合のプロテインってどうなの?
混合プロテインは原料の吸収速度の違いを活用して効率的に栄養補給ができるというメリットがあります。この記事では混合の種類ごとにおすすめのプロテインも紹介しています。
混合プロテインは価格が高いのが難点なのでおすすめのプロテインはコスパ重視で選んでみました。ぜひ参考にしてみてください。

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個別のサプリレビュー記事
WPC: 一般的なホエイプロテイン


混合プロテインのメリット・デメリット
2種、3種の混合プロテインでは原料によって吸収速度が異なるため段階的に栄養の補給ができるというメリットがあります。一方で、通常のプロテインと比べると価格が高くなってしまうというデメリットもあります。
混合プロテインのメリット
混合のプロテインには主に以下の2つのメリットがあります。
- 吸収速度の違いの恩恵を得られる
- 乳糖を減らすことができる
吸収速度の違いの恩恵
混合プロテインには異なる吸収速度を持つ原料が含まれています。具体的には以下の順に素早く吸収されていきます。
- ペプチド
- WPI
- WPC
- カゼイン/ソイ
トレーニングの直前や最中に飲まれることが多いEAAはペプチドよりもさらに吸収が速いです。プロテインはタンパク質⇒ペプチド⇒アミノ酸の順に分解されながら体内に取り込まれていきますが、ペプチドなどはあらかじめ分解されている分、吸収されやすくなっています。

混合プロテインでは原料の吸収速度の違いを活用しながらいいとこどりができるというのが最大のメリットです。こうした思想で開発されたプロテインは日本よりもフィットネスが盛んな海外製のサプリメーカーから販売されていることが多いです。
【補足】
日本はダイエット志向のほうが強いので混合プロテインのうちホエイ+ソイが大半を占めます。
乳糖を減らすことができる
吸収の速い原材料は分解が進んでおり、よりタンパク質の純度が増しています。そのため乳糖はどんどん取り除かれて少なくなっていますので、乳糖不耐症の方でも影響が出にくいです。
乳糖不耐症:乳製品由来の糖でお腹の調子が悪くなる症状
分解 | 吸収 | 乳糖 | |
---|---|---|---|
WPC | 普通 | 普通 | 普通 |
WPI | やや 進んでいる | やや 早い | 少ない |
ペプチド | 進んでいる | かなり 速い | ほぼない |
ただし、乳糖を減らすこと自体は WPIプロテイン を選んだり エッグプロテイン を選んだりすることでも対策できますので混ぜることの主なメリットは吸収速度の違いにあると思ってください。
混合プロテインのデメリット
混合プロテインには主に以下の3つのデメリットがあります。
- 価格が高い
- 牛乳由来の栄養素が減る
- 味が1種類しか選べない
価格が高い
本記事の作成にあたり、16種類の混合プロテインの価格を調査したところ、1kgあたりの平均価格は¥5,300円でした。これはWPCプロテインに比べて高価と言われるWPIプロテインよりもさらに高いことになります。
WPC | ¥3600 |
WPI | ¥4990 |
混合 | ¥5300 |
そもそも製造コストが高くなりやすいことや、海外製品が多いので輸入のコストもかかっていることなどが要因として挙げられます。
牛乳由来の栄養素が減る
先ほど、吸収速度と乳糖の関係について紹介しました。ペプチドなどでは乳糖が減っていますが、これは牛乳由来の多くの栄養素が失われていることも意味します。レモン果汁とビタミンCサプリのような関係性をイメージしてもらうと分かりやすいかもしれません。

※ただしこれはWPIプロテイン、ペプチド、EAAサプリの全てに共通して言えることです。
味が1種類しか選べない
混合プロテインでは味を1種類しか選べないというデメリットもあります。以下に簡単に例を書いてみました。
WPC:チョコ
WPI:ピーチ
WPC&WPI混合
チョコレート
1日の中で甘い系とさっぱり系を飲み分けたいような人に大きく関わってくる部分です。もちろん混合プロテインを複数用意することもできるのですが、やや贅沢な買い物になってしまいます。
2種類混合でおすすめのプロテイン
2種混合プロテインについて以下の3つのパターンでそれぞれおすすめを紹介します。
原料① | 原料② | |
---|---|---|
1 | ホエイ | カゼイン |
2 | WPC | WPI |
3 | ホエイ | ペプチド |
トレーニング後の素早いリカバリーなども意識するのであれば吸収が速く胃腸にも負担をかけにくいペプチド入りが、長い時間、安定した栄養補給をしたいのであればカゼイン入れがおすすめになります。

ホエイ・カゼインの混合

販売メーカー | 森永製菓 |
原料の組み合わせ | ホエイ カゼイン |
1kgあたりの価格目安 | ¥3650~4500 |
30gあたりのタンパク質 | 23.3g |
サイズ | 0.87kg 2.28kg 2.52kg |
森永製菓からウイダーのマッスルフィットプロテインという名前で混合プロテインが販売されています。あとから紹介しますが、ソイを追加した3種混合のタイプ もあります。カルシウム、ビタミン、グルタミンなども含まれており、総合的に体なサポートを目的としたプロテインです。

WPC/WPIの混合

販売メーカー | High Clear |
原料の組み合わせ | WPC WPI |
1kgあたりの価格目安 | ¥3480 |
30gあたりのタンパク質 | 22.1g |
サイズ | 1kg |
High Clearから販売されている WPCとWPIをほぼ半々で配合したプロテインです。価格もタンパク質含有量もほどほどでコストと質のバランスに優れています。WPCが全く飲めないわけではないけど、少し乳糖を減らしたい方にもおすすめです。
ホエイ・ペプチドの混合

販売メーカー | ゴールドジム |
原料の組み合わせ | WPC ペプチド |
1kgあたりの価格目安 | ¥6000~7300 |
30gあたりのタンパク質 | 23.7g |
サイズ | 0.72kg 1.5kg |
ゴールドジムの特徴ともいえるペプチド混合のプロテインです。WPIとペプチドを配合したタイプ もあります。ただしゴールドジムブランドのプロテインはかなり値段が高いのでとくにこだわりがなければ次に紹介する3種混合プロテインのほうが価格は抑えられます。
3種類混合でおすすめのプロテイン
WPC/カゼイン/ソイの3種混合

販売メーカー | 森永製菓 |
原料の組み合わせ | WPC カゼイン ソイ |
1kgあたりの価格目安 | ¥4500 |
30gあたりのタンパク質 | 21.7g |
サイズ | 0.84kg |
2種混合のタイプに加えて大豆も加わった3種混合タイプです。食物繊維などの大豆由来の成分も同時に摂れるのが特徴です。ハードにトレーニングをしていない人であれば適度にタンパク質を摂取しつつ幅広く栄養素が補給できるのは魅力的ではないでしょうか。

WPC/WPI/ぺプチドの3種混合

販売メーカー | ON |
原料の組み合わせ | WPC WPI ペプチド |
1kgあたりの価格目安 | ¥4400~5500 |
30gあたりのタンパク質 | 23.7g |
サイズ | 0.907kg 2.27kg |
世界一売れているプロテインであるOptimum Nutritionのゴールドスタンダードです。WPIを主成分としてWPCとペプチドが含まれています。ベーシックなプロテインを飲みつつ少し吸収の早いペプチドも摂りたいような方に最適です。
※一時期、円安の影響でかなり高くなっていましたが、最近は落ち着いてきました。やや為替の影響を受けやすいのが難点です。

【筋肥大に最強?】4種類以上でおすすめの混合プロテイン
5種混合プロテイン

販売メーカー | マイプロテイン |
原料の組み合わせ | WPC WPI ペプチド ミルク カゼイン |
1kgあたりの価格目安 | ¥5000 |
30gあたりのタンパク質 | 25g |
サイズ | 1.8kg |
GASPARIのマイオフュージュンは牛乳由来のタンパク質をすべて詰め込んだようなプロテインです。購入先が iHerb や GASPARIの正規販売代理店のサプリンクスなどに限られるため慣れていない人は少しハードルが高いのが難点です。
7種混合プロテイン

販売メーカー | マイプロテイン |
原料の組み合わせ | WPC WPI ペプチド ミルク カゼイン×2 卵白 |
1kgあたりの価格目安 | ¥2500~3000 |
30gあたりのタンパク質 | 25g |
サイズ | 1kg 2.5kg |
マイプロテインから販売されている7種混合のプロテインです。これまで紹介してきたプロテインと比較しても値段もかなりお手頃なのも嬉しいポイントです。ポジティブな効果を幅広く得たい人におすすめです。
まとめ
混合プロテインのメリット・デメリットやおすすめの商品を紹介しました。
- メリット・デメリット
- 吸収速度の違いを使って効率的に栄養補給
- 値段がやや高め
- 2種混合のプロテイン
- ホエイ/カゼイン
- WPC/WPI
- ホエイ/ペプチド
- 3種混合のプロテイン
- WPC/カゼイン/ソイ
- WPC/WPI/ペプチド
- 5種混合のプロテイン
- 7種混合のプロテイン
なかなか頻繁に栄養補給ができない人にとってはプロテインが時間差で効いてくれるというのはなかなかありがたいことです。自分の生活スタイルに合ったプロテインを選んでトレーニング効果も最大化していきましょう!

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